タコス千景です。
「彼氏 職業 嘘」と検索すると、そこそこのボリュームで、検索結果が出てくる。
会社をクビになって、数ヶ月間奥さんや彼女に言い出せず、会社に行くフリをしていた…などという、けなげな嘘ではない。
完全にウソの職業をでっちあげているという話だ。
そして、まさか自分がそんな男に引っかかるとは、誰も想像さえしないだろう。
今回ばかりはビックリしたし、このブログの方向性も年下彼氏の話から、完全に恋愛詐欺ブログに方向転換するハメになった。
その話の顛末について、話してみたいと思う。
年下彼氏との出会いのきっかけはガンの友人の死
私が年下男子に会ったのは、ガンの友人が死にかけていたときで、自分自身も体調がよくなくて、明日は我が身と思えるくらい弱っていた時期だった。
ガンの友人は、とてもプライドの高い人で、最後まで面会に応じることはなかった。
弱って病気で変わり果てた自分の姿を人に見せたくなかったのだろう。
死の1ヶ月前、私にメールを送ってきたが、それは読むに堪えない内容だった。
まさかその直後に亡くなるとは思っていなかった私は、メールに返信できずにいた。
また次も送られてくるだろうも思っていた。
そのメールが最後のメッセージになるとも知らずに。
彼に出会ってからちょうど1ヶ月後、年上の友人は亡くなってしまった。
私は、知らせを聞いた後、居ても立っても居られず、友人の死と自分も同じような道を辿るのではないかという恐怖と不安に打ちのめされていた。
そして、最後のメールに返信しなかった罪悪感も押し寄せてきた。
彼の職業はウソ??
目の前のつらい現実から逃避したいという気持ちに拍車がかかり、ますます素性のしれないミステリアスな年下男子にのめりこんでしまったのである。
彼の明るくフレンドリーな性格、軽快なトーク、今だけに生きるポジティブさは、未来への希望そのものに思えた。
素性を聞く余裕はまったくなく、目の前の恐怖を消してくれる年下彼氏は、会えば最高に楽しい癒しの存在として映ったのである。
その結果、安息の場所を提供してくれた、出版社勤務の彼と別れ、自らいばらの道を進み始めることになった。
年下彼氏は、そもそも謎が多い男ではあったが、この1年以上毎週会いに来ていたため、取り立てて心配はしていなかった。
ところが今年の4月に入って、高齢のおばあちゃんの様態がよくないから、今週は会いに行けないと言われたのである。
本来なら、「大丈夫なの?おばあちゃんのことを優先してね」と言ったと思う。
ただ、今週会いに行けないというLINEのメッセージを見たときに、何とも言えない心のざわつきがあった。
その週は桜が満開になる見ごろで、彼と満開の桜を見にいくのを心の底から楽しみにしていたのである。
心底がっかりしたし、何ともいえない嫌な感じがした。
そして、案の定、彼からのメッセージはそれから1週間たってもなかった。
日に日に、私の不安は膨らんでいった。
このまま逃げる気ではないだろうかという不安が押し寄せてきたのだ。
私は、彼に何十万単位のお金を貸していたが、ここ1年間はまったくお金を貸していない。
いくら何でもそれ以降連絡がないなんて、不愉快だし、長い間彼に対して持っていた疑念がマックスにまで膨らんできたのである。
職場に電話した結果
彼の職場だと言われた、親戚が経営しているお店にもう一度電話してみようと思い立った。
1年以上前に電話した時は、彼の叔父さんが電話に出て、外出していると言われたのだ。
何だかちょっとおかしいと思ったが、親戚の叔父さんが店にいるよと答えたことで、深く考えることなく、疑念を先延ばしにしてしまった。
今回、初めて彼が10日以上姿を見せない上に、何のメッセージも送ってこないことで、不安がマックスになった私は、とにかく電話をして在籍確認をするしかないと思い立ったのだ。
前回と違って、電話に出たのは叔父さんではなく、息子の若社長だった。
今も〇〇(彼)は働いていますか?と聞いたところ、ビックリするような答えが返ってきた。
〇〇は確かに遠い親戚ですが、彼がうちで働いたことは一度もないですと言われたのだ。
彼は、在籍していたことすらなかった。
彼の言っていた仕事はウソだったのである。
年下彼氏との別れる決意
想像以上にしんどかった。
そんな彼ならすぐに別れればいいじゃんで済みそうなのだが、まずお金はほとんど返済してもらっていない。
(借用書と身分証明書は最初に確保してある、効力があるかどうかはかなり未知数)
彼は2年前、都内のマンションを家賃滞納で追い出されたため、今は実家で暮らしている。
私に返済されるお金は多少なりともあるはずなのに、一向に帰ってくる気配はない。
ガテン系の夜中の日雇いバイトを始めて、苦労して働いてますアピールはするものの、そのバイト代からの返済はない。
LINEは会いに来る前と帰った後だけ。他に様子を伺うような連絡は一切ない。
もう彼の気持ちが一切私にないことはわかったし、別れたかったが、少なくとも貸した金額の半額以上は回収したかった。
半分は返ってこないと割り切れるのは、人生の勉強代と思うしかないと思ったからだ。
彼がいなくなって、人生の最晩年になったときに年下彼氏とデートした楽しい思い出だけは汚したくなかったのだ。
不毛な1週間を過ごし、夜は不安と悲しみで眠れなかった。
夜一人で家にいることができなくなり、安価でなるべく長居させてくれるバーに入り浸るしかなかった。
気がつけば、毎日バーに行かずにはいられなくなり、かなりの情緒不安定になった。完全にメンヘラ状態に陥っていたのである。
彼は完全に悪い人間ではないけれど、働き者ではない。遊び人だ。
それも、入ったら入っただけギャンブルにお金を使い切ってしまう、欲望をコントロールできない相当やっかいなタイプだ。
このままでは、自分の人生までつぶされてしまう。
私は旦那や彼氏の借金をつい温情で面倒をみてしまい、彼らの借金返済のために人生の一番いい時期を棒にふる女性を何人も見てきた。
私の母や友人を含めて。
お金よりも大事なもの。それは時間だ。
失った時間は、どんなことをしても戻ってこない。
心を鬼にして、この悪縁を断ち切らない限り、経済的にも精神的にも不安定なこの状態から一生抜け出すことはできない。
それほどまでに、浪費癖のある人間をそばに置いておくことは、人生を破滅させる大きな原因になる。
自分が身を粉にして働いても、人が何年もかけてつくったお金をやつらは一瞬で溶かしてしまう。
会社や店の事業資金にするのではない。
ギャンブルとか女とか、遊びとか、とてつもなくくだらないことに人のお金を浪費するのである。
しかも、彼らに罪悪感など一切ない。その証拠に、彼らがギャンブルや遊びをやめることは一切ない。
お金がなくなると、お金を返さなくても文句を言わなさそうな人間(カモ)を探す。
同じ人から多額のお金を借りられることはまれなので、ある程度の金額になったら姿をくらまして、
次のカモを探すのである。
もし、不幸にもそんな人間と出会ってしまったのなら、どんなことをしてもその人間から離れるべきだ。
ギャンブルをやめられない、本当にやばいやつだと途中で気づいた。
彼にもいいところがいっぱいあったし、遊びにいくにはとても面白い男の子だった。
いつか早い段階で、自分で変わることを決意し、立ち直ってくれることを切に願う。
なぜこんな男と付き合ってしまったのか?
抗うつ剤の副作用で若い男に走る??
突然の告白でまことに恐縮ではあるが、私は20年前にパニック障害という病になって、今も症状を引きづっている。
パニック障害と診断されると、軽度でない限りまずうつ病の薬を処方される。
パニック障害専門の治療薬はない。だから、うつ病の薬なのだ。
この薬を飲むと安定はするものの、かなり頭はボーッとする。よく言えば安定、悪く言えば今日のことだけ、今のことだけしか考えられない脳になる。
この抗うつ薬というものが大変な副作用をもたらしているということに、最近気づいたのである。
うつ病の人はまだ起きてもいないことを心配したり、不安に思ったり、必要以上に状況を深刻にとらえる人が多い。
だから、うつ病の人には薬は効くのかもしれない。
だが、パニック障害患者の中には、うつ病の要素が少ない人がいる。
閉所は怖いが、それ以外は普通という人だ。
そんな人たちにも、うつ病患者と同じ薬が処方される。
うつ状態でない人間にアッパーになる薬を処方するとどうなるか?
欲望に歯止めが効かない人間が出来上がるのである。
あくまで一部の人たちではあるが、食欲がおさまらなくてジャンクフードを食べ続けたり、高確率で若い男に騙されたり、ギャンブルにハマったりしている。
ちょっとだけ食欲が人より多い人は、際限なく食べて20キロ以上太る。
ちょっとだけ買い物好きだった人は、クレジットカードの限度額一杯まで使い込みするようになる。
ちょっとだけギャンブルをやっていた人は、お金が入ると持ち金すべてをつぎ込むようになる。
そして、異性のことをちょっといいなと思っていただけの人が、本来ならジャニーズとか、好きなスターを応援するくらいで終わっているところが、自分のパートナーを捨ててまで若い男に走るまでになってしまう。
どう考えても頭がおかしいではないか。
自分の意思では、止められなくなっているのである。
抗うつ薬は、セロトニンやドーパミンを脳内に放出させるしくみがある。
少しならいいのだが、基本ちょうどいい感じでとどめるっていうのは難しい。
外に出られるようになったから、元気になったと勘違いしてはならない。
元気(アッパー)になりすぎて、気が付くととんでもないことにお金を使ったりしている。
気をつけないと、それが地獄のはじまりになる可能性だってあるのだと心に止めておいてほしい。
まとめ お互いに共依存していた
年下彼氏と私は、性格も正反対だった。
それなのに、なぜか惹かれあうものがあった。
残念ながら、それは光の当たる場所へ続く道ではなかった。
彼から学んだことはとても多かったし、楽しいこともつらいこともいろいろあった。
彼は音楽の夢を諦めてギャンブル依存に、私は私で、病気の現実から逃避する日々を送っていた。
実は、似ていないようで、現実の問題に立ち向かうことができず、現実逃避しているという一点において、まぎれもなく私たちは似た者同士だった。
このブログを書いて、初めて得た気づきだった。
書くことで、初めて自分を客観的に見ることができたのである。
こんなバカげたエピソードからでも、何かを学んでもらえたら幸いだ。
残された時間の中で、みなそれぞれ自分がベストと思える道を歩んでもらいたい。
立ち直るまで時間はかかるかもしれないけれど、私もなんとかブログだけは続けていくよ(^^)
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